突然の恐怖、あの謎の現象 in 本屋

Kindleなどの電子書籍が割と一般化してきた昨今、本の内容を読みたいだけであれば電子情報としてダウンロードしたそれらがあれば事は済んでしまいますが、やはり厚みや重み、美しい表紙を持った実際の本を手に入れて所有欲を満たしたい時ってありますよね。

中には専門的すぎて電子ファイルとして配布していない書籍や、マニアック過ぎてネット上では見つからない書籍、はたまた「あ、なんでもいいから面白い本ないかなー」なんて考えている時には直接近場の本屋なんかに散歩がてら出向くことも多いと思います。

本屋に行くって何故だかすごくワクワクしますよね。
新宿の紀伊国屋や池袋のジュンク堂のような大型書店へ向かっている時の高揚感はすさまじいものがあります。

入店してからも、もはや何を目的に来たのか忘れる位に様々な本をつまんでみたり、一度も目を通した事のないジャンルの本を手にとってはパラパラと捲ってその道のプロぶってみたり。とにかく書店という場所はえも言われぬ魅力が充満している事は確かです。

高確率で襲ってくるアレ

さて、みなさんは書店へ赴いてこんな経験をした事はありませんか。

そう、

何故か入店後数十秒で突然便意を催す

あの前触れも特になく急激に襲ってくるアレ

書店へ着いた安心感・高揚感と同時に湧き上がる腹部の妙な違和感。
それはたちまちの内に他の思考を消し去って、ただ一つの行動原理しか見せなくなっていきます。
「トイレはどこだ!?!!?!」と

よく書店へ足を運ぶ方でしたら1度や2度ではなく何度も経験した方もいるのでは。
私自身もよく経験します。
書店へ入って初っ端から出鼻を挫かれるのは考えものですが、これからじっくり本を探す為には必要な儀式だと考えながら、私はいつも颯爽とお手洗いへ向かっています。
この書店へ行くと便意を催すという謎の現象にはなんと名前がついています。

「青木まりこ現象」

青木まりこ現象(あおきまりこげんしょう)とは、書店に足を運んだ際に突如こみあげる便意に対して与えられた日本語における呼称である。この呼称は1985年にこの現象について言及した女性の名に由来する。書店で便意が引き起こされる具体的な原因については、渋谷昌三によると2014年の時点でまだはっきりとしたことはわかっていないという[1]。そもそもこのような奇妙な現象が本当に存在するかどうか懐疑的な意見もあり、一種の都市伝説として語られることもある。一方で生理学や心理学の知見をもってこの現象のメカニズムを解明しようと試みる識者もいる。

青木まりこ現象-wikipedia

1985年に「本の雑誌」というマガジンの第40号にて青木まりこという方が体験談として投稿した内容が反響や同調を呼び、次号にて作家の椎名誠が「青木まりこ現象」と名付けたとのことです。

便意を催す現象に個人名が付いてしまうとは・・・
本人や同姓同名の方にとってはさぞハタ迷惑なことなのではと心配になります。

名前はともかく、この現象は多くの人たちが経験済みであるらしく、青木まりこ現象と名称が与えられる以前からこの謎の現象について言及していた雑誌が確認できるようです。
そして命名と共に広まったこの現象は大きな反響を呼び、原因を究明するテレビ番組も放送されたとか。

なぜこのような現象が発生するのか検証が繰り返され、今では様々な仮説が立てられています。

  • 紙、インクの匂いが便意を誘う説
    → 紙やインクに含まれる揮発性物質が影響している
  • リラックス説
    → 精神がリラックスした際に副交換神経が優位となり胃腸の働きが活発化して便意を催す
  • 過敏症腸症候群の一種説
    → 目的の本を探さなくてはならないというプレッシャーが腸に影響を与えている
  • 幸福否定に基づく異常現象説
    → 本を探すという行為は至福の行為であるはずが、体が至福という感情に抵抗して便意を催す

最後の説などはもはや哲学の領域と言えそうな代物ですね。
ただやはりというか何というか、もっともらしい説もあるとは言え、実際のところはほぼ冗談であるらしく専門家によるメカニズムの究明は行われていないとのことです。
そもそもこの現象の専門家っていらっしゃるのでしょうか。

私の場合は書店だけでなく、ホームセンターへ買い物へ行った時もこの現象が発生しました。
書店もホームセンターも大好きな所ですので私としてはリラックス説を推していく所存です。

まだまだある、名前が付いているあの現象

上記の青木まりこ現象だけではなく、「これにこんな名前があったの!?」という現象は結構あるそうで。

  • 居眠り中に急に体がビクンと痙攣する → ジャーキング
  • とある歌の一部分がひたすら頭の中でリフレインする → ディラン効果
  • 振動していない筈の携帯電話が振動したと誤解する → ファントム・バイブレーション・シンドローム

等々。

探してみると色々と発見できそう。
見つける度に「あー、あるある笑」とクスリとできそうですね。

本日は少しばかりお下品な話題となってしまいました。
失敬。

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