海外のプログラミング教育はどうなってる?
コラム2020年からプログラミング教育が必修化されるのはご存知ですか?
去年3月に発表された新学習要項では2020年からプログラミングが必修化されることが明示されました。
しかし、具体的にプログラミングの授業とは一体どんなことをするのでしょう?
そもそもプログラミング教育とは?
実はプログラミング教育とはC++やJavaなどのいわゆるプログラミング言語を学ばせて、プログラマーを育てることが目的ではありません。
無理やり小学生に英語で複雑なコードを書かせるような授業をしてはむしろ子供達にプログラミングは難しい、との先入観を持たせてしまうかもしれませんし、教師にだって負担が大きすぎます。
プログラミング教育とは何か?
ずばり、プログラミング的思考を身につかせる、身の回りのもののあらゆるものがプログラミングによって動いていることを実感することを目的とした教育です。
もう少し具体的にいうと「どうしてこういう動作をしているのか?」「どうして思った通りの動作をせずエラーが出てくるのか?」「この繰り返しの動きはプログラミングで自動化できるのではないか?」といったことを学ぶ、ということです。
海外のプログラミング教育は?
では現在行われているプログラミング教育はどういうものなのか海外を例にあげて見ていきましょう。
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イギリス
- アルゴリズムとは何かを理解する。
- 簡単なプログラムを作成する。
- コンピューターネットワークを理解する。
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アメリカ(カリフォルニア州)
- 学校の裁量によって決められている
- プログラミムの実行、デバッグ
- 基本アルゴリズム(データ構造、探索、ソート
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韓国
- コンピューター思考を学ぶ
- 問題解決方法を学ぶ
- プログラミングの基礎を学ぶ
小学校のプログラミングの授業ではScratchやBee-bot(知育玩具)を使って授業がされています。
中学校になるとScratchだけでなく、※Pythonと呼ばれるプログラミング言語を用いて教えているところもあるようです。
イギリスではすでに2014年から「computing」が授業として組み込まれているようで内容もレベルが高いですね。
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指導内容
など
※プログラミング入門にはコレがおすすめ!いろいろあるプログラミング言語
指導者不足や予算不足のため必修化はされていなく、学校によって授業は委ねられています。
授業を行なっているところだと初等教育ではScratch、中等教育ではJava,C/C++が使われているそうです。
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指導内容
カリフォルニア州では必修化はされてないんですね。指導者不足の問題は日本も人ごとではないかもしれません。
現在は社会人向けの「プログラミングブートキャンプ」が盛んであったり、「Code.org」と呼ばれるNPO団体が無料でプログラミング教材を公開するなどプログラミング教育にかなり力を入れているようです。
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韓国ではかなり早くからプログラミング教育に力を入れているようで2007年頃から本格的にプログラミング教育が始まっていて、
小学生では「情報リテラシー教育(注:情報を適切に扱う力を養う)」を中心に、中学校からは「Scratch」「Python」を使ったプログラミング教育が行われていて
幼い頃から学ぶことで問題解決法を身につけたり、産業界への人材供給も目標にされています。
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指導内容
など
まとめ
いかがでしたでしょうか?
海外の初等教育ではスクラッチを使っているところも多く、プログラミング的思考を学んだり、プログラミング基礎を学ぶことが目標にされています。
スクラッチは視覚的にわかりやすく、難しい構文を書く必要がないため海外でも人気のようです。
日本も海外を参考にしたプログラミング教育を導入する可能性は大いにありえますね。
スクラッチについての記事→スクラッチがすごい
株式会社Knocknote代表取締役。大学卒業後不動産営業に従事した後、ITの重要性を強く感じエンジニアへ転職。ソーシャルゲーム開発、スマホアプリやPepperアプリの企画及び開発、高校でのプログラミング講師などの業務に携わる。2017年1月に創業。現在はプログラミング教育事業、システム開発事業を展開。今後は海外向けの教育事業をさらに拡大させていく事が目標。著書:『作って学べるUnity超入門』(技術評論者)