Unityで「2Dオブジェクトが作れない」ときの対処法
コラム
はじめに
Unity初心者が2Dゲーム開発で稀に直面する問題が「2Dオブジェクトが作れない」という現象です。
- Hierarchyで右クリックしても「2Dオブジェクト」が表示されない
- Spriteが作れない、選択肢がない
こうした症状に困ったことはありませんか?
実はこれは、Unityの「パッケージベースの設計」に原因があります。
この記事では、その理由と具体的な対処方法を解説します。

よくある症状と具体例
Unityで2Dオブジェクトが作れない時、以下のような症状がよく見られます。
- Hierarchyウィンドウで右クリックしても「2D Object」が表示されない
- 「2D Object」があっても「Pixel Perfect Camera」しか表示されない
- Spriteを追加したいが、選択肢が見当たらない
- 2Dテンプレートでプロジェクトを作ったのに、2Dオブジェクトが使えない
特に、3Dプロジェクトから2Dプロジェクトに切り替えたり、自分でカスタマイズしたプロジェクトを使った場合に多く発生します。
なぜこの問題が起きるのか?

Unityは2019以降、必要な機能を個別のパッケージとして提供する仕組みに変更されました。
- 利点:必要な機能だけを追加できる
- 欠点:必要なパッケージがインストールされていないと、その機能は利用できない
2Dオブジェクトの作成には主に「2D Sprite」というパッケージが必要です。
このパッケージが未導入だと、メニューに2D関連の機能が表示されなくなります。
解決方法【手順を詳しく解説】
Package Managerで「2D Sprite」パッケージをインストールします。
ステップ① Package Managerを開く

- Unityの上部メニューから
Window → Package Manager
を選択 - Package Managerが表示されたら、左上の表示を
In Project
にします。
ステップ② Unity Registryを表示する

- 左上のドロップダウンをクリックして
Unity Registry
を選択します。
これで、Unity公式のパッケージ一覧が表示されます。
ステップ③ 「2D Sprite」パッケージを探す

- 検索バーに
2D Sprite
と入力します。 - 表示されたらクリックし、右側に詳細情報を表示します。
ステップ④ パッケージをインストール
- 右下にある
Install
ボタン をクリック。
インストール完了後、ボタンが Remove
に変われば成功です。
ステップ⑤ Unityを再起動
インストールしたら、Unityエディタを再起動してください。
再起動後は、Hierarchyウィンドウで「2D Object」が表示されるようになります。

一時的な解決方法【手動でSpriteオブジェクトを作成】
パッケージを入れても解決しない場合、以下の手順で一時的にSpriteを作成できます。
- Hierarchyで右クリックし
Create Empty
で空のGameObjectを作成 - Inspectorの
Add Component
ボタンをクリック - コンポーネント検索で
Sprite Renderer
を追加 - Sprite RendererのSprite欄に使用する画像を設定
この方法でも手動でSpriteが作れます。
2D開発に役立つ追加パッケージ
以下のパッケージを導入すれば、2D開発をさらに充実させられます。
パッケージ名 | 用途 | 説明 |
---|---|---|
2D Animation | アニメーション制作 | スプライトに骨格を追加し、滑らかな動きを実現 |
2D Tilemap Editor | マップ作成 | タイルを並べて効率よくレベルデザインを構築 |
2D Pixel Perfect | ドット絵の補正 | ピクセルアートのぼやけを防止 |
2D SpriteShape | 地形作成 | 滑らかなカーブを使った自由な地形を作成 |
【よくあるトラブルと対処法】
パッケージを入れても2Dメニューが出ない場合
- Unityエディタを完全に終了し、再起動
- プロジェクトを一旦閉じて再度開く
- Package Managerでパッケージが確実に入っているか再確認
- Unityのバージョンとパッケージの互換性を確認
スプライトが表示されない場合
以下のポイントを確認しましょう。
- InspectorでSprite Rendererが設定されているか
- 画像のImport Settingsが「Sprite (2D and UI)」になっているか
- カメラ位置とSpriteの位置関係が適切か(Z座標も確認)
- Sorting LayerとOrder in Layerの値を確認
まとめ
Unity初心者が陥りがちな「2Dオブジェクトが作れない」問題は、Unityのパッケージベースの仕組みを知れば簡単に解決できます。
- Package Managerから「2D Sprite」パッケージを導入する
- 必要に応じて他の2Dパッケージを追加し、より充実した環境を整える
何か機能が見つからない時は、まずPackage Managerで該当のパッケージを確認しましょう。
公式ドキュメントやコミュニティフォーラムも積極的に活用すると、トラブル解決に役立ちます。
当教室TETRA UPでは、Unityに限らずプログラミングの基礎を学べるScratchコース、ものづくりとプログラミングを実際触って学べるロボットコースも展開しております。オンラインでも受け付けておりますので、この機会にコチラより体験してみてください。
また、Unityについてもっと知りたいという方はコチラの記事も是非ご覧ください。
>>Unity初心者必見!ゲーム開発を始めるなら何から作ればいい?基本を学ぼう

吉田先生やよっしー、たまによしぞーって呼ばれたりしています。よろしくお願いします。