【決定版】Wi-Fiルーターの選び方とは
コラムWi-Fiルーターを選ぶ時困りますよね。そんな時のために、Wi-Fiルーターの選び方を紹介します。
一言でWi-Fiルーターといっても様々な種類があるので、様々な選び方があります。
値段は1,000円くらいの格安のものから50,000円くらいする高価なものまで、通信速度も50Mbps~4600Mbpsまでかなり幅があります。
「安すぎるものは不安。でも高いものは買いたくない」
「速度が早い方がいいけど、用語が多すぎて何が何だかよくわからない」
そんな声にお答えし、これを選べば毎違い無しなWi-Fiをの選び方をお教えします。
以下は日本でのWi-Fiの規格の一覧です。
Wi-Fiの規格
Wi-Fiの規格は【IEEE802.11】という無線LANの国際規格の総称に 派生規格名【a】や【ac】などのアルファベットが付いたもので表します。
Wi-Fi4、Wi-Fi5、Wi-Fi6は各規格にWi-Fiアライアンスという団体が、世代の異なる規格がひと目で分かるような概念を導入するため新たな規格名としてつけた名称です。
Wi-Fiの周波数帯域
2種類の周波数帯があります。
それぞれの特徴を説明していきます。
2.4GHz帯
屋内・屋外ともに設置可能で障害物に強く、電波が遠くまで届きやすいのでWi-Fiルーターの設置場所をあまり選びません。
しかし、電子レンジやBluetoothなど、多くの電化製品でも使われているた め、同時使用時の電波干渉の可能性が高く、使用中に通信が途切れる可能性があります。
5GHz帯
電波法により屋外での設置はできません。壁などの障害物に弱く、通信距離が長くなると電波が弱くなるので通信デバイスとの間に何もないように設置場所を考えなければなりません。
しかし、電波干渉の可能性が低いので繋がりやすく、安定した通信が見込め、高速な通信が可能です。
どちらの周波数帯も対応しているのはIEEE802.11nとIEEE802.11axですが現行でIEEE802.11ax規格を採用している機種は少ないです。
IEEE802.11adはIEEE802.11acの次の世代として開発されましたが障害物に非常に弱く壁などを通さない上に、利用距離が10m程度と使い勝手が悪く、対応機器があまり作られず普及しませんでした。
Wi-Fiの最大通信速度
数値が大きほど多くのデータのやり取りが可能で、速度が早いことを示します。ここに書いてある数値はあくまで理論値であり実際の数値は、場所や機種同士の相性などの使用状況により異なりますが、数値が高い方が当然スペックが高く、早い通信を見込めます。選び方の一つとして参考にして良いですね。
どの規格も下位互換を持っています。表の規格は下のほうが新しい規格な ので、当該規格より上に書いてある古い規格にも対応します。
ただし周波数帯が異なると通信は行うことができません。
Wi-Fiルーターごとの機能
各Wi-Fiルーターごとに様々な機能があります。
選ぶ際に基準となる代表的な機能について説明していきます。
アンテナ数・ストリーム数
アンテナは外に突き出しているタイプと、埋め込まれていて表面上は見えないタイプがあります。
アンテナ数は重要なポイントで、アンテナ数が多いと通信している通信経路(ストリーム数)が増えます。
そのため、アンテナの本数が多ければその分通信速度が早くなります。
一般的には、3本か4本のものを選ぶといいでしょう。
ちなみに、、言うまでもありませんがアンテナは外に突き出している方が性能がよくなります。
どうしてもデザインを重視したいという方以外は、アンテナが突き出しているものを選びましょう。
MIMO
複数アンテナを使って通信効率を上げる機能です。
1つのデータをアンテナの数だけ分割して同時に送信して時間短縮することができます。
ただし、送信側(Wi-Fiルーター)のアンテナが多くても受信側(デバイス )アンテナが少なければ受信側の本数に依存した通信速度になります。
最近のスマホのアンテナは2本のものが多いのでほぼ問題ないのですが、今でも根強い人気があり、使用者が多いiPhone SEは1本なので注意してく ださい。
MU-MIMO
上記のMIMOは常に1対1での通信するので複数デバイスを接続すると通信を切り替えながら各デバイスに送信します。
MU-MIMOはデバイスごとに異なる電波を送信できるので、複数のデバイス と通信しても速度低下を防げ、安定しやすくなる機能です。
接続デバイスが多い場合は搭載している機種がいいでしょう。
ビームフォーミング
Wi-Fiルーターのアンテナから発射される電波は、一定の方向だけではなく、 色々な方向に飛んでいきます。
ビームフォーミング機能は、この電波を細く絞って、特定の方向に向けて集中 的に発射することにより、より遠くまで電波を届けられるようになり、従来より 3~4割程度広がると言われています。
電波が強くなるので安定した通信ができるようになります。
IEEE802.11acで標準搭載しています。
まとめ
ここまで読んだらWi-Fiの規格や機能について十分理解できたと思います。
総合的な使いやすさ・性能面で考えると現在主流のIEEE802.11ac (Wi-Fi5)が一番使い勝手が良く、こちらを選べば間違いありません。
通信速度の目安としては、回線がギガビット通信可能な光回線の場合は 1300Mbpsか1733Mbpsがおすすめです。
多少遅くなっても(本当に多少です)費用を抑えたい場合は866Mbpsで も良いでしょう。
最後に1つ注意点
せっかく性能の良いWi-Fiルーターを購入しても、デバイスが対応していなか ったり、自宅に引いている通信回線の速度が遅ければ、せっかくの性能が発揮できません。
自分の持っているデバイスが希望の規格に対応しているか、自宅の回線の 通信速度はどれぐらいか、しっかり確認してください。
Wi-Fiルーターを購入する際には家庭の最大通信速度・手持ちのデバイスに 合わせて選んでくださいね。
株式会社Knocknote代表取締役。大学卒業後不動産営業に従事した後、ITの重要性を強く感じエンジニアへ転職。ソーシャルゲーム開発、スマホアプリやPepperアプリの企画及び開発、高校でのプログラミング講師などの業務に携わる。2017年1月に創業。現在はプログラミング教育事業、システム開発事業を展開。今後は海外向けの教育事業をさらに拡大させていく事が目標。著書:『作って学べるUnity超入門』(技術評論者)