Roblox炎上はなぜ起きた?子どもを守るために保護者ができること
コラム「子どもがRobloxばかりやっているけれど、最近ニュースで見た『炎上』って何のことだろう」。そう感じて検索した方は少なくないはずです。SNSやニュースで断片的に流れてくる情報だけでは、何が起きていて、自分の子どもにどんな影響があるのか判断しづらいものです。
この記事では、2025年から2026年にかけてRobloxをめぐって起きてきた訴訟や各国の規制の動きを時系列で整理し、なぜ問題が起きるのかという構造、そしてRoblox社が2026年に打ち出した安全機能のアップデートまでをまとめました。最後には、日本の家庭で今日から確認できる設定も紹介します。海外メディアの一次報道をもとにしているので、SNSの又聞き情報より状況を正確につかめます。難しい専門知識がなくても、順番に読めば5分ほどで全体像がつかめる内容です。
目次
何が起きている?Robloxをめぐるニュースの流れ
Robloxは2025年後半から、児童の安全をめぐる訴訟や規制のニュースが立て続けに報じられています。まず時系列で押さえておきましょう。
2025年11月、テキサス州、フロリダ州、アイオワ州、ネブラスカ州、テネシー州の5州が、児童のオンライン安全に関する法律を守らず保護者に安全性を偽って伝えていたとして、Robloxを相手に法的措置を取りました。2025年12月には、全米で起こされていた約80件のRoblox関連の性的虐待訴訟が、カリフォルニア州の連邦裁判所に集約されることが決定しています。2026年1月にはアイオワ州が、児童への性的搾取やグルーミング(手なずけ行為)を防ぐ基本的な安全対策を怠っていたとして追加提訴しました。
2026年4月には、Robloxがネバダ州との間で1,250万ドルを支払うことで和解し、2026年8月時点では複数の州との和解総額が3,500万ドルを超えています。同じ8月時点で、集約された訴訟件数は170件を超えました。数字だけを見ても、一時的な炎上ではなく、継続的に問題視されてきたテーマだとわかります。
もう一つ話題になったのが、2025年8月の出来事です。YouTubeで活動するゲーム実況者が、Roblox内で子どもを狙う複数のユーザーを見つけて告発したところ、逆にRoblox側からアカウントを停止される事態が起きました。運営の対応そのものが批判を集め、炎上が広がるきっかけの一つになっています。
なぜ子どもが危険にさらされるのか
背景にあるのは、Robloxというプラットフォームの仕組みそのものです。
Robloxは誰でもゲームを作って公開できるオープンな場であり、プレイヤー同士がチャットで自由にやり取りできます。この自由さがRobloxの魅力である一方、見知らぬ大人が年齢を偽って子どもに接触できてしまう抜け道にもなっていました。実際に2025年には、13歳の少年が「Pet Simulator」というゲーム内で、16歳を装った成人に狙われた事例や、10歳の女の子がRobloxとDiscordを通じて知り合った27歳の男に誘拐された事例が報じられています。
もう一つの問題は、RobloxからDiscordなど外部アプリへ会話の場が移ってしまう点です。Roblox内のやり取りだけなら運営の監視が働きますが、外部アプリに移動した時点でRoblox側の対策は届きません。膨大な数のユーザー生成ゲームをすべて人力で監視するのは現実的に難しく、モデレーションが後手に回りやすい構造がある、と各州の訴状でも指摘されています。

各国・各州で強まる規制
児童保護を理由にした規制は、アメリカ国内だけでなく世界各国に広がっています。
トルコは2024年8月からRobloxへのアクセスを遮断しており、児童搾取コンテンツやグルーミング行為を継続的にフィルタリングできていないという司法判断が根拠になりました。ベトナムも同じ2024年8月、グローバル版のRobloxを禁止し、自国向けに用意された別バージョン「Roblox VN」へ利用者を移行させています。クウェートは2025年8月に児童の安全を理由にRobloxを一時遮断しましたが、コンテンツの削除と安全基準の強化を条件に、同年10月には遮断を解除しました。
規制の共通点は、「未成年ユーザーの保護が不十分なまま急成長したサービスに、後から法律や行政がブレーキをかけている」という構図です。日本ではまだ同様の規制は行われていませんが、海外の動きを知っておくことは、家庭での判断材料として役立ちます。
Roblox側の対応|2026年の安全機能アップデート
批判を受けてRoblox社も、2026年に入って安全機能を大きく見直しています。ここは保護者にとって特に重要なポイントです。
顔年齢推定による年齢確認
2026年1月から、チャット機能を使う世界中の全ユーザーを対象に、顔年齢推定による年齢確認が必須になりました。運営会社Personaが処理を担当し、確認に使った画像・動画は処理後すぐに削除される仕組みです。
年齢別アカウントの導入
2026年6月からは、5〜8歳向けの「Roblox Kids」、9〜15歳向けの「Roblox Select」という年齢別アカウントが導入されました。表示されるゲームの範囲やチャットの初期設定が年齢に応じて厳しくなり、以前よりその年齢に合った体験に絞られる設計になっています。
保護者向け機能の拡充
15歳以下の子どものアカウントについて、保護者は個別のゲームをブロックしたり、チャット可否を管理したり、利用時間や課金の上限を設定したりできるようになりました。子どもが今どのゲームで遊んでいるか、誰と友達になっているかも確認できます。今後はESRBやPEGIといった既存のレーティング基準と連動させる計画も発表されています。
一方で、対策が強化されても危険な人物が規制の緩い別のアプリへ移動するだけではないか、という懸念も専門家から出ています。運営側の対策が整ったからといって、家庭での見守りが不要になるわけではありません。

日本の保護者が今すぐ確認したいこと
制度の話だけでは家庭の安心にはつながりません。今日から確認できることをリストにしました。
- 子どものアカウントが年齢に合った種別(Roblox Kids/Select)で登録されているか確認する
- アプリ内の「保護者向け設定(Parental Controls)」から、チャットの可否や利用時間、課金の上限を設定する
- フレンドリストを一緒に見て、知らない相手が含まれていないか確認する
- ゲーム内で知り合った人に、名前や学校、住んでいる場所を教えないと子どもと約束する
- 「Discordなど別のアプリに誘われたら、断って必ず教えてね」と具体的な言葉で伝える
- ゲームで嫌な思いをしたときにすぐ相談できる関係を、日ごろの会話でつくっておく
こうした設定や約束は、一度やって終わりではなく、子どもの年齢が上がるタイミングで見直すのがおすすめです。
よくある質問
Q1. Robloxは今でも安全に遊べますか?
A. 2026年の年齢確認・年齢別アカウントの導入で以前より安全性は高まっていますが、リスクがゼロになったわけではありません。保護者向け設定を有効にし、家庭でのルールと組み合わせることが前提になります。
Q2. 子どもにRobloxをやめさせるべきですか?
A. 一律にやめさせる必要はありません。年齢に合ったアカウント設定と保護者向け機能を使ったうえで、利用状況を定期的に確認する運用が現実的です。不安が強い場合は、指導者がいる環境で遊ぶ選択肢もあります。
Q3. 保護者向け設定はどこから変更できますか?
A. Robloxアプリ内のメニューから「Parental Controls(保護者向け設定)」を開き、子どものアカウントと紐づけたうえで、チャットや利用時間、課金の各項目を設定します。
Q4. 2026年のアップデートで具体的に何が変わりましたか?
A. チャット利用時の年齢確認の必須化、5〜8歳向け・9〜15歳向けの年齢別アカウントの導入、ゲーム個別のブロックや利用状況の可視化など、保護者が管理できる範囲が広がりました。
Q5. 日本でもRobloxが規制される可能性はありますか?
A. 2026年8月時点で、日本国内での規制の動きは報じられていません。ただしトルコ、ベトナム、クウェートなど各国で対応が分かれているため、今後の動向は注視が必要です。
まとめ:仕組みを知ったうえで、見守りながら付き合う
Robloxをめぐる一連のニュースは、児童の安全対策が追いついていなかった時期に起きた問題が、訴訟や規制という形で表面化したものです。2026年の年齢確認・年齢別アカウントの導入で運営側の対策は進んでいますが、家庭での設定確認と日ごろの会話が欠かせない点は変わりません。
重要なポイント:
- 訴訟や規制は2025年後半から2026年にかけて世界各地で相次いでいる
- 問題の背景には、年齢確認の甘さと外部アプリへの誘導がある
- Roblox側は2026年に年齢確認・年齢別アカウントを導入し対策を強化した
- 家庭では保護者向け設定とルールづくりの両方が必要
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